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「 雨の日 」
「 理 由 」 「 東 京 」 行き交う人とぶつかりながら わたしは今日も急ぎ足で改札に向かう わたしが転んでも きっと何事も無かったみたいに 誰も振り返ることもなく歩いていく そんな場所に立っていると 時々自分を失くしそうになる わたしは人ごみに埋もれて溺れる魚 電車のドアに押されて 汚れた窓からホームの向こうを眺めていた 偶然自分とよく似た人と目が合い また心の中で「お疲れ様…」と言う 鮮やか過ぎる光彩は わたしにはとても眩し過ぎて 落ち着ける場所を探しても 淋しくてまた同じ道を行ったり来たり こんな街にも星の来る夜がある 「 誓い 」 僕が今 神様の前で誓ったのは 愛し続けるとか 離れないなんて そんなことじゃなくて これからもずっと 君と分け合っていくことと いつも一緒だと知っているということ 大切なのは形じゃなくて どんな小さなことにも幸せを思い出したり 生まれたり失くなったりしない いつも在り続けるものだと信じること だって僕ら とっくの昔に約束してたことなんだもの
惜しむようにゆっくりと滑走路へ流れてゆく終刻の飛行機 風にゆれる白いブラウス 交差点に翔けだした帽子 危うく迷子になりそうな人込みの中 なぜかしら見つけだしたお互い 窓際の向こうに若い家族を見つけては 微笑んであんなふうになれたらと 約束の時刻を5分過ぎて |
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夜明けを待って 丘の上まで駆けあがる自転車 雪解けの雫を運ぶ川静かに鉄橋を渡ってゆく長い貨物列車 いつか補助輪を外せたあの日 私にとっては小さくも大きな一歩だったけれど それでも心のリレーはずっと続いていく 麦わらの向こうに午後の陽射しをよけながら ラベンダー畑が風に揺れ ホースの先に虹が架かると 夕方になって西の空からにわか雨 できることなら一人でも多く 叶うなら一粒でもたくさん 誰かの心の雫をすくい採れたら 雨上がりの夕暮れ |
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祝祭の日 広場には人々が集い 互いに聖夜の訪れを喜びあう 叶ったもの 届かず過ぎ去ったもの 疲れて歩けなくなったキツネ 名もなき木像の教会に たくさんの思い出を共にした同級生たちに見送られ 座席に深く身体を沈め 窓から遠く故郷を眺めると 切ない心を抑えながら 柔らかく穏やかな四月 |
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次の角を曲がり 子犬が通り過ぎるのを待って 目の前に置かれたいくつかの別れみち 思い掛けず大切な人を傷付けたり あそび疲れ 帰り道をなくした夕暮れ 木の葉を揺らす風は 耳元を掠めるように通り抜け 淋しくて落ち葉の上にしゃがみ込み 失くしたものは何もないのに いつか空は晴れ渡ると信じて やがて満天の星に囲まれた森で |
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どうして私はここにいるんだろう 雲の向うに未来が少しだけ顔をのぞかせ たどり着く約束の場所は分からないけれど 誰かを羨むより 思い切って葉を広げよう (2001.春) |
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吹雪の中で僕は母を探した まだどれほども滑っていない頃 家を離れ、一人前になったつもりでつまずいて ふるさとの街は今日も雪ですか? |
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月と太陽が重なりあう偶然のとき 憧れはただ何もないあなたとの暮らし 自分の過ごした時間を愛したと伝えて (2001.秋) |
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制服が似合う季節 夢や幸せの形は皆少しずつ違う 「自分が本当に氣に入った洋服を 背伸びもせず着られるひとになりたい」 あれから十二年目の夏、 (2000.夏) |
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「はじめまして」 私はまだあなたを知らないし 季節がまためぐってくるように さびしさはどこかにしまって 笑顔でいようね |
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誰も知らない物語 妖精の存在を信じる国の人たちが すくい採った水をかざせば 小さな宇宙がきらめいて 静寂の中に生まれた湖では 夢の途中で目覚めれば |
街の喧騒を離れ 瑞々しい野山や川辺に出かければ 昨日まで抱えていた重たい荷物。 |
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夕暮れのオレンジ 小さい私にとって あの日、私は無心に父の手を握り締め |
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楽しいこと 嬉しいこと 面白い話や 美味しい食事も 本日のワインを1本 今年も白い雪の晩に |
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街が白一色に染まった雪の朝 どこを探しても 大きなエントツはなかったけれど 学校ではみんなただ笑うばかりで 次の朝も 長く白い道が延びていた 何気なくベッドの下を見ると (1999.冬) |